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日本語イディオムに、「足もとを見る」という言葉ある。 「弱みにつけこむ」といったような意味だ。 野暮を承知でもうちょっと書くと、「街道筋や宿場などで、駕籠かきや馬方が旅人の足もとを見て疲れ具合を見抜き、疲れた客の弱み […]
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1991年のこと。 アコースティック・ギター界では圧倒的に有名なメーカーであるアメリカのマーティン社が、『バックパッカー』と名づけたギターを発表した。 この常識を破ったスタイルをもつ小さなギターは、発売当初から旅す […]
帆布が好きだ。 ざっくりと織り込まれたコットン製品を持ち歩いていると、心が無農薬野菜のように元気になってくる。帆布をそんなふうに感じるのは、僕だけだろうか。 師も走る12月である。 が、僕はといえば、ゆったりサイ […]
「ダウンウェア」を初めて知ったのは、1970年代の初めだった。 そのとき僕は厚顔(「紅顔」と書きたいところだけど、ちょっと無理があるよな)の高校生で、神戸の三宮から元町の高架下を歩いているときに、なにやら救命胴衣のよう […]
地球上のどこを探しても、ホットサンドコンテストなどという酔狂なことをやっているところはないだろう(たぶん)。 というわけで、イベント『ムササビの夜』でおこなわれる恒例のホットサンドコンテストは、ホットサンド世界一を決める […]
古い話になってしまうけど、アラスカのキーナイ半島のトレイルをひとり歩いていたときのこと(もう、25年ほど前のことだ)。 とあるキャンプ指定地に到着してテントを張り、テントからはなれた場所に小さな焚き火を熾し、簡単な食事を […]
子どものころ(「消費税」や「インターネット」という言葉さえなかった昭和のゆったりとした時代のことだ)、西部劇を見て「干し肉」という食べ物があることを知った。見たこともないし、もちろん味の想像もつかなかった。 映画の中 […]
20代前半のある日、僕は村上春樹の『風の歌を聴け』という小説と出合った。 当時、僕が読んでいたのはほとんどがアメリカかイギリス作家の小説だった。 「アメリカ文学が好きなら、これ、おもしろいよ」と、友人にすすめられたの […]
道具というのは不思議なもので、それを使う人間は僕ひとりなのに、知らぬ間に増殖していく。 たとえば、わが部屋の片すみには、パドルが何本も立てかけられているのだ。シングルパドルも、ダブルパドルも。 海外はもちろん、日本 […]
名人の「焚き火」は、ときとして芸術作品である。 薪の置き位置が絶妙で、空気の流れに無理がない。炎が美しいのだ。 酸素量の調節が見事だから、炎が美しいばかりか、むやみに大きくならない。そして、一本の薪が長持ちする。 […]