「好きな食べ物を3つあげろ」と言われたら、数秒ほど考えるだろうけど「肉と、うどんと、餅」と、僕はきっぱり答える。
年中、僕はこの3つを「手を変え品を変え」食べている。
正月だから餅、というわけではもちろんない。季節を問わず、餅を食っているのだ。
そんなある日、ホットサンドメーカーで「餅入りきのこオムレツ」を作っていたら、卵と餅でスウィーツを、と思い立ったのだ。
そこで、パンペルデュー(フレンチトースト)ふうにできないか、と考えた。
鍋に牛乳を入れ、切り餅2個をそれぞれ1センチ角ぐらいに切り刻み投入。そのまま中火で温めながらかき回すと、餅がとろけだす。
じゅうぶんにとろけたら、卵と砂糖と入れ、さらによく混ぜる。
今回は、餅2個に、牛乳100cc、卵1個、砂糖大さじ1とした。
それを、たっぷりのバターを塗ったホットサンドメーカーに入れ、弱火でじっくり焼けばできあがり。
焼くのは、片面5分ほど。
で、じゅうぶんに片面が焼けたら、裏返してもう片面もじっくりと焼く。
ところが、、、、
いうまでもなく、餅はふくらむのだ。
ホットサンドメーカーの中でめいっぱいふくらんだ餅は、行き場を失い、その隙間からじわじわと解放を求めてあふれ出してきた。窮屈な校則に縛られた高校生のように。
おかげでわが家のガスレンジは、もうべちゃべちゃである。やれやれ。
でも、味と食感は、予測どおり。いや、想像以上である。
餅のスウィーツオムレツ、という感じか。
懲りずに、次の日はスキレットで作ることにした(これ以上、ガスレンジを汚さないためにも)。
食材の分量は前回と同じ。
スキレットにタネを広げて、今回は、ロースハムをのせた。
白ワインに似合う「もっち餅パンペルデュー」を作ることにしたのだ。
やはり、弱火でじっくり焼く。
今回は裏返さず、片面だけを焼いたら、大量のチーズをのせ、さらにはブラックペパーをふりかけ、半分に折りたたむ。
チーズは、余熱で溶けるにまかせる。
いやはや。これも、うまくいった。
またまた、わが「日本百名飯」入り決定レシピである。
こうして僕は、今年も充実した「もっち餅ライフ」を過ごしているのだ。