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アメリカの詩人アレン・ギンズバーグが、「ソローヘ帰ろう」といったのは、1960年代のなかば、ベトナム戦争まっただなかだったと思う。ギンズバーグがいうところのソローとは、19世紀後半に『森の生活』を書いたヘンリー・デビッド […]
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季節は夏。暑い盛りだ。 とはいえ、白山の標高は2,702m。 今回は、まずはウェアのことからはじめよう。 「山でアロハはないだろっ!」という声も聞こえてきそうだけど、ぼくの山歩きのスタイルはアロハシャツなのだ。あし […]
突然、「山行こ! 山行こ! いっしょに山行こ!」 てなメールが、広島の古い友人からさまよいこんできた。 「○月○日の夕方。白峰温泉、御前山荘で待ってます」 だとさ。 急なことではあるが、美人の誘いを断るわけにはい […]
自然素材の道具。これらはけっして過去の道具ではない。 たとえば、フライフィッシング用のバンブーロッド。 簡単にいってしまえば、竹竿だ。が、この簡素で優雅な竹竿を手に渓流へ立つと、風景が違って見えてくる。というか、カ […]
匂いは、人を覚醒する。 沈丁花の香りが南の風にまじると春の訪れに心が浮きたつし、金木犀の匂いが漂いはじめると秋の愁いを感じるし。香りによって、いろんな記憶がよみがえる。匂いとは、ほんと不思議なもんだ。 匂いで思い出 […]
地球上でいちばん好きなものはなにか、と考えたら、ぼくの場合はサンダルかもしれない。 サンダルの快適さ、気軽さ、自由さ、便利さなどなどを思い浮かべると、「これに並ぶものはない」と自信をもっていいきれる。それに、世界をち […]
テントの中で雨のしとしと音を聴いていると、まるで素敵なソファの上にいるような気分になってくる。何時間でも、ごろごろとまどろんでいられるのだ。 静かな雨に音には、トランキライザーが含まれているのかもしれない。 だから […]
もうずいぶん前のこと、コッヘル(鍋)を忘れた2泊3日旅があった。 大慌てで、旅先の食料品屋でふたつの缶詰を買った。たしか、チリビーンズとフルーツの缶詰だったと思う。 もちろん、それらは初日の食料となったが、その空き […]
アウトドアズマンの必需品といったら、昔は大きなナイフだった。 ナイフこそが、冒険旅の象徴だったのだ。 でも、それは昔の話だ。 いまの時代、ナイフは男らしさの象徴ではない。でっかいボウイナイフを腰につけて歩くなんて […]
日本という国は山河が豊富な上に、南北に長い列島でほんとうによかった。 と、春になるといつもぼくは思うのだ。 この季節は忙しい。仕事なんてやっている場合じゃない。 春の風に包まれた川へ出向けば、新緑のなか、カヌーによる川下 […]