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天体望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡、ルーペなどの光学機器メーカーとして創業66年を迎える株式会社ビクセンが、なにやら「楽しそうな『外遊び道具』を作っている」といううわさを聞いたので、さっそく遊びにいってきた。 「星を見る人と、外 […]
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『ゴミのような男』と、いわれたことはないか? ま、社会に背を向けて生きていれば、それもしょうがない。僕のことをそんなふうにいった人は、先見の明があるということだろう。 そんな『ゴミのような男』が、ゴミのことを語るのは心苦 […]
僕の親父とお袋は、和服が好きだった。 お金持ちじゃなかったから、けっしていい着物を着ていたわけではない。子ども時代に戦争を体験してきた世代だから、ぜいたくとはまったく無縁の人たちだ。 質実に暮らし、特別な日に和服を […]
僕は、いまだ地面にじかに焚き火をしたいと思っている「不埒」な人間である。焚き火台など使わずに。 いや、もちろんわかっているよ。それがどういうことか、ってことは(わかっているつもりだけかもしれないけど……)。 いまや、フィ […]
「根気」と「忍耐」を、母親の胎内に忘れたまま生まれ出てきたわたくしである。 なので、こつこつと物を作るのが、ほんと苦手だ。 でも、人は自分が苦手なことにあこがれを抱くようで、手仕事でものを作る人をいつもまぶしい目で見 […]
10年ほど前のこと。僕は長野県の古民家を借りて、ひと冬を過ごしたことがある。それは、鍋倉山近くの雪深い山麓だった。 そして、その古民家には囲炉裏があったのだ。 囲炉裏のある部屋は、まるで映画館だ。 ごろんと横にな […]
1991年のこと。 アコースティック・ギター界では圧倒的に有名なメーカーであるアメリカのマーティン社が、『バックパッカー』と名づけたギターを発表した。 この常識を破ったスタイルをもつ小さなギターは、発売当初から旅す […]
古い話になってしまうけど、アラスカのキーナイ半島のトレイルをひとり歩いていたときのこと(もう、25年ほど前のことだ)。 とあるキャンプ指定地に到着してテントを張り、テントからはなれた場所に小さな焚き火を熾し、簡単な食事を […]
20代前半のある日、僕は村上春樹の『風の歌を聴け』という小説と出合った。 当時、僕が読んでいたのはほとんどがアメリカかイギリス作家の小説だった。 「アメリカ文学が好きなら、これ、おもしろいよ」と、友人にすすめられたの […]
ぼくがまだまだ若かったころ、何度読んでも理解できない本があった。正確には、何度も読むのを途中で挫折した本、ということである(読みとおすことができなかった)。 そうした本は、一冊ではない。何冊もあった。 「これ、おもし […]