カテゴリー:カルチャー

星に想いを寄せる夜

星に想いを寄せる夜

関東では、空が美しい季節がはじまる。 そんなある日、『星を見せる』会社を訪ねてみた。

天体望遠鏡、双眼鏡、顕微鏡、ルーペなどの光学機器メーカーとして創業66年を迎える株式会社ビクセンが、なにやら「楽しそうな『外遊び道具』を作っている」といううわさを聞いたので、さっそく遊びにいってきた。 「星を見る人と、外 […]

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おいしいものを、おいしく食べたい!

おいしいものを、おいしく食べたい!

ゴミ箱へゴミを捨てた瞬間から、そのゴミへの関心がなくなる。 ほんとうにそれでいいのだろうか……

『ゴミのような男』と、いわれたことはないか? ま、社会に背を向けて生きていれば、それもしょうがない。僕のことをそんなふうにいった人は、先見の明があるということだろう。 そんな『ゴミのような男』が、ゴミのことを語るのは心苦 […]

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親子二代の着物アロハ

親子二代の着物アロハ

アロハシャツの起源は着物だったという。 僕はといえば、両親が着ていた着物を再生したアロハを着て過ごす夏だ。

 僕の親父とお袋は、和服が好きだった。  お金持ちじゃなかったから、けっしていい着物を着ていたわけではない。子ども時代に戦争を体験してきた世代だから、ぜいたくとはまったく無縁の人たちだ。  質実に暮らし、特別な日に和服を […]

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シーカヤック旅と焚き火の素敵な関係

シーカヤック旅と焚き火の素敵な関係

南の島で寝転んでいると、世のよしなしごとなどどうでもよくなってくる。 しかも、そこに焚き火あればなおさらだ。

僕は、いまだ地面にじかに焚き火をしたいと思っている「不埒」な人間である。焚き火台など使わずに。 いや、もちろんわかっているよ。それがどういうことか、ってことは(わかっているつもりだけかもしれないけど……)。 いまや、フィ […]

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「手仕事」の愉しみ

「手仕事」の愉しみ

「手仕事」という言葉が、好きだ。 「手仕事」をする人を眺めているもの、好きだ。 で、うっかり僕も手を出してみるのだが……。

「根気」と「忍耐」を、母親の胎内に忘れたまま生まれ出てきたわたくしである。  なので、こつこつと物を作るのが、ほんと苦手だ。  でも、人は自分が苦手なことにあこがれを抱くようで、手仕事でものを作る人をいつもまぶしい目で見 […]

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薪ストーブで、おとなの火遊び

薪ストーブで、おとなの火遊び

魔法のランプの精があらわれて「欲しいものをひとつだけ言ってみなさい」と聞かれたなら、僕は「火のある暮らし」と叫ぶだろう。 この春。 いつでもどこでもつきあえる、小さな薪ストーブを手に入れた!

 10年ほど前のこと。僕は長野県の古民家を借りて、ひと冬を過ごしたことがある。それは、鍋倉山近くの雪深い山麓だった。  そして、その古民家には囲炉裏があったのだ。  囲炉裏のある部屋は、まるで映画館だ。  ごろんと横にな […]

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ギターは、旅の精神安定剤

ギターは、旅の精神安定剤

あるときから、楽器を持ち歩くようになった。 旅の装備選択は、出発前の楽しみでもあり苦しみでもある。 装備に少し気を抜くほうが愉快かも、と思うことがある。そんな気の抜けた部分が、精神安定剤になったりするのだから。

 1991年のこと。  アコースティック・ギター界では圧倒的に有名なメーカーであるアメリカのマーティン社が、『バックパッカー』と名づけたギターを発表した。  この常識を破ったスタイルをもつ小さなギターは、発売当初から旅す […]

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『ムササビの夜』でのムササビウイング

『ムササビの夜』でのムササビウイング

秋の恒例イベント『ムササビの夜』を今年も「ワイルドフィールズおじか」で開催できた。 またまた多くの人が集まってくれたのだ。 ムササビウイングを作ってよかったな、と思えるひととき。 みんな、ありがとう。

古い話になってしまうけど、アラスカのキーナイ半島のトレイルをひとり歩いていたときのこと(もう、25年ほど前のことだ)。 とあるキャンプ指定地に到着してテントを張り、テントからはなれた場所に小さな焚き火を熾し、簡単な食事を […]

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旅の途上で『村上春樹』

旅の途上で『村上春樹』

秋の夜長に、「長い旅へ持ち歩く本は?」と、考えてみた。 が、ここに紹介しているのは「昼下がりの縁側でビールを飲みながら読む本」となってしまった。

 20代前半のある日、僕は村上春樹の『風の歌を聴け』という小説と出合った。  当時、僕が読んでいたのはほとんどがアメリカかイギリス作家の小説だった。 「アメリカ文学が好きなら、これ、おもしろいよ」と、友人にすすめられたの […]

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『オン・ザ・ロード』という生き方

『オン・ザ・ロード』という生き方

「ヒッピー・オア・ナード?(ヒッピーかオタクか?)」と聞かれたなら、 ぼくはいまだに、自信をもって「ヒッピー」と答えたいのだ。

 ぼくがまだまだ若かったころ、何度読んでも理解できない本があった。正確には、何度も読むのを途中で挫折した本、ということである(読みとおすことができなかった)。  そうした本は、一冊ではない。何冊もあった。 「これ、おもし […]

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