カテゴリー:キャンピング

暖衣飽食の日々から逃れて

暖衣飽食の日々から逃れて

いくら歩いても、人は煩悩を捨てることができない。 北アルプス縦走ひとり旅は、またまたそんなことを教えてくれたのだった。

「ゆっくり歩めば、遠くまで」とうたいながら、目の前にどこまでも続く長い長い道をひとりで歩いている。 「なにも考えるな」とつぶやいても、頭の中をいろんな思いが交錯する。都会でのいろんなことを忘れたいがために、ここまでやって […]

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夏の北アルプスには、なにがある?

夏の北アルプスには、なにがある?

今日まで、装備選びで頭を悩ませた日々だった。 「なにを持っていくかではなく、なにを持っていかないか」 ようやくパッキングが終わったいま、出かけるときがやってきたのだ。

暑い夏がやってきた。 太平洋高気圧は今年も、目いっぱい自己主張をしている。 「みんなも、もっとわがままに生きろよ!」というかのように。 それに呼応して、早朝から蝉が鳴く。 日本の夏だ。 ちょっとばかりがまんができなくなっ […]

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梅雨が明けたら「ハンモックの夏」

梅雨が明けたら「ハンモックの夏」

高温多湿の日本の夏は、ハンモックだ。 ハンモックに慣れると、もうベッドでは熟睡できない。 ブラジリアンな体質になっていくのである。

 15年ほど前のこと、ブラジルを旅したことがある(いま調べてみたら、2002年のことだった)。  3週間ほどのブラジル旅は刺激的なことばかりで、毎日「そんなんありか!?」と、あきれたり、びっくりしたり。そのひとつずつをこ […]

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「椅子に座る」ということ

「椅子に座る」ということ

「不便を愉しむ」ために、ぼくは外遊びへ出かけていく。 が、いつの間にやら、野外でも快適を求めてしまう愚かな自分がいる。 もちろんキャンプ用チェアにはなんの責任もないんだけど。

 野外では、地面に「じかに」座るのが好きだ。  大地に直接、いやもっと大げさにいえば地球の上にそのまま座りたいのだ。いつもそうしたい、とぼくは思っている。  と、書き出してみたものの、ここで大いに困ってしまった。  今日 […]

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法螺吹き男爵の「釣れ釣れ草~芦ノ湖篇」

法螺吹き男爵の「釣れ釣れ草~芦ノ湖篇」

釣りは、釣った魚を自慢するためにおこなうものではない。 釣竿を媒介に自然と対話するのだ。 「Study to be Quiet.」という生き方を知るのだ。

早朝の空気に背筋が伸びる。芦ノ湖の水は手が切れてしまったんじゃないか、というほど冷たい。 4月になったとはいえ、湖畔の春は遠い。なんたって、今朝のキャンプサイトではなにもかもが凍っていたのだから。 湖へ踏み込むと、ウェー […]

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法螺吹き男爵の「芦ノ湖フィッシングキャンプ」

法螺吹き男爵の「芦ノ湖フィッシングキャンプ」

久しぶりにフライフィッシングへ出かけることになった。 こう見えても、ぼくはフライフィッシャーマンなのである。 そこで今夜は、わが釣り歴の輝かしい日々を話してみよう。 なんのことはない。今日(4月1日)は、法螺吹き男爵の日だけどね。

 ワイルドワン・スタッフには、釣り名人が多い。  そういえば、各店の釣り部門も充実している。釣り好き、釣り名人のスタッフが、せっせと釣りへかよい、その経験を活かし売り場を作りあげているのだろう。  そんな釣り好きスタッフ […]

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ビル・メイスンの旅物語が聴こえてくる

ビル・メイスンの旅物語が聴こえてくる

カヌーは、いろんな川へぼくを連れだしてくれた。 そんなあるとき、これらの本と出合い、川旅の充実度がギアアップした。 どこへも出かけられない夜。ぼくはアームチェア・トラベラーとなり、赤ワインを飲みながら、いまもこれらの本を眺めているのである。

 今日は、ぼくのカヌーの師匠の話をしよう。  カナダのカヌーイストであり絵描きであり映像作家であり、そしてなによりもナチュラリスト(自然人)であった、ビル・メイスン(Bill Mason)だ。 (賢明な読者諸氏はすでに気 […]

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寒い季節のホット・スウィーツ・サンド

寒い季節のホット・スウィーツ・サンド

ホットサンドメーカーで、スウィーツなサンドを焼いてみた。 ふつうのホットサンドに飽きたわけじゃない(けっして)。 女の子受けを狙ったわけでもない(ちょっとあるかな)。

 突然思い出したが、ぼくは「ホットサンド研究家」を名乗っているのだ。  なんのことはない、「ホットサンド 54のレシピと物語」(実業之日本社)という本も書いた。しかも、好評!(これには書いた本人がいちばん驚いている)   […]

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火と暮らす

火と暮らす

ぼくは、「頭の切れる人間だ」といわれるより、「焚き火がうまい男だ」といわれるほうがうれしい。 みんなもそうだろ? だから今夜も、焚き火を前にせっせと薪を放り込むのである。

焚き火をするために出かける、という週末があってもいい。 そもそもぼくは、「ほんとうに大事な話は、火の前でする」と決めている。だから、重要な打ち合わせは、焚き火を前におこなうのである。 すぐに眠くなる会議も、焚き火の前でや […]

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明るすぎる国の未来は暗い

明るすぎる国の未来は暗い

明るすぎると見えないものがある。 旅の夜なら、なおさらだ。 地球の原風景を前に、「夜の色」が楽しめる“灯り”が欲しいのだ

 焚き火も同じだけど、ろうそくやオイルランプの小さな炎は、ほんと心が落ちつく。  明るくないところがいい。まぶしくないところがいいのだ。  それになにより、そよ風に動揺するがごとく、弱々しく揺れるのがいい。  まるで、こ […]

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