突然思い出したが、ぼくは「ホットサンド研究家」を名乗っているのだ。
なんのことはない、「ホットサンド 54のレシピと物語」(実業之日本社)という本も書いた。しかも、好評!(これには書いた本人がいちばん驚いている)
それに、ワイルドワンのガレージブランド「Tent-Mark(テンマク)」からは、「タルサタイム・マルチホットサンドメーカー」なるものを共同開発で発表している。こちらも、大好評絶賛発売中なのだ(ありがとうございます)。
と、宣伝はこれくらいにして……。
最近は、このホットサンドメーカーで、「うまいパンペルデュ(フレンチトースト)を作れないか」と試行錯誤の日々である。
フレンチトーストに、チーズやハムをはさんでみたり、マーマレードやブルーベリージャムをはさんでみたり、バナナはもちろんのこと、甘く煮たリンゴやオレンジをはさんでみたり。
そうなのだ。牛乳と溶き卵に浸したパンでサンドを作り、それをホットサンドメーカーで焼くのである。
弱火でじっくり、じっくり。
ところがこのフレンチ・ホットサンド、あまりプレスしないほうがうまいということに、ある日あるとき気がついた(押さえつけないほうが、パンがしっとり焼けるからかな)。
とすれば、ホットサンドにする必要はない。ふつうにフレンチトーストを焼いて、ジャムやフルーツなどはトッピングとして添えればいい、という結論に達したのだ。
ただし、チーズやハムなどをはさんで焼く場合は、ホットサンドにするといい感じになる。ワインに似合うフレンチトーストができあがる。
それと同時に、もっと重要なことに気がついた!
ホットサンドメーカーは、「フレンチトーストを焼くときにも最高に役立つ!」ということだ。
フレンチトーストを焼くとき、フライパンにフタをするほうが圧倒的においしい(フタをすることで、ふわふわとろとろ感が増すからか)。
そして、フタをするということに関しては、ホットサンドメーカーがなによりも得意とするところである。
なので最近では、焼きたてのフランスパンを買ってきても、わざとおいしい内にすべてを食べきらず、つぎの日に残してそれでフレンチトーストを作る、という日々である。
そしてもうひとつ。この冬のあらたな挑戦は、パイである。
ホットサンドメーカーは、「簡易オーブンとしても使える」とつねづね思っているぼくは、「ならば、アップルパイも作れるだろっ!」と、やってみたのだ。
ついでといってはなんだけど、ミカンパイも作ってみた!
パイに関しては、まだまだ研究の余地ありである。なんたって、味加減、焼き加減がむずかしい。
パイ作り名人がいたら、作り方を教えて欲しい。ぜひ。
しかし、スウィーツレシピ研究にも憂鬱(ブルース)はある。
この調子で日々を過ごすと、ホット・スウィーツ・サンド研究家として「丸まると太った!」わが姿をお見せする日が近いかもしれない。