カテゴリー:野外考・レポート

テレマークな暮らし

テレマークな暮らし

バックカントリーへ浸透していくということは、人の道を踏みはずして歩くわけだから、そこにはなにが待ち受けていてもおかしくない。 それは、自分の背丈を知る旅でもある。 文化的ぜいたくにあふれたこの旅の行き先は、世の中とは反対の方向へつづいているのだろう。

またまた12月がやってきた。 できることなら、この冬は(この冬も!)炬燵にもぐりこんで「コタツムリ」と化してミカンでも食べていたいところである。 が、炬燵に入り背中を丸めミカンを食べながらも、ぼくの目はパソコンに映しだし […]

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だれもが幸せになる川~那珂川カヌー旅(後編)

だれもが幸せになる川~那珂川カヌー旅(後編)

震災以降、東北や北関東の川はブルースを抱えたままだ。 でも、風景ののどかさが、そんな憂鬱も吹き飛ばしてくれる。 那珂川は、今日も眠ることなく流れ続けている。

川の上に出ると、「この先どこへ行くかはわからないけど、たったいまドアを開けたところ」という感覚に全身がつつまれる。 これだ。この感触だ。 流れの中心へと漕ぎだす。パドルを持つ手に、力がみなぎってくるのが感じられる。 いつ […]

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いつも心のなかを流れている川~那珂川カヌー旅(前編)

いつも心のなかを流れている川~那珂川カヌー旅(前編)

何度訪れても飽きない川がある。 栃木県から茨城県をめぐり太平洋へ流れる那珂川だ。 一年ぶりの那珂川である。 しかも、わがカヌーの前席には、いとしのバウレディーが。

物忘れの激しい昨今だが、久しぶりにふるさとの川をカヌーで下ってみると、まるで昨日のことのように、さまざまな思い出がよみがえってきた。 初めての川下りカヌーの日のこと。河原一面に菜の花が咲いていた春のこと。川漁師からもらっ […]

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春は、仕事をしている暇がない!

春は、仕事をしている暇がない!

この季節は、遊びの予定がぎっしりだ。 さまざまなフィールドが「遊びに来ないか?」と、ぼくを誘う。 日本列島が南北に長くてよかった。 地球がでこぼこで、ほんとうによかった。

日本という国は山河が豊富な上に、南北に長い列島でほんとうによかった。 と、春になるといつもぼくは思うのだ。 この季節は忙しい。仕事なんてやっている場合じゃない。 春の風に包まれた川へ出向けば、新緑のなか、カヌーによる川下 […]

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賢者は旅をする。愚か者は語る

賢者は旅をする。愚か者は語る

昨夏、北アルプス縦走旅をした。 久しぶりの長旅に、「旅が日常となるような日々」を自分は欲しているんだ、とつくづく思い知った。 人は、ときにはひとりで長い旅へ出かけるほうがいいのかもしれない。

それにしても、どうして冒険家と呼ばれる人たちは、あんなに心臓がばくばくするようなことに夢中になるのだろう。命の危険をかえりみず、きびしい岩肌にへばりついたり、困難が待ち受ける高い山を登ったり。 『アドレナリン中毒』といっ […]

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金時山で金太郎になる!

金時山で金太郎になる!

富士山を見るなら、この山だ。ウラヤマとあなどるなかれ。山頂からの眺望は、目を疑うほど。富士山から駿河湾まで。さらには、芦ノ湖や仙石原、箱根の山々の中腹に広がる大涌谷の噴煙地などが望見できる。

箱根の北西に、金時山(きんときやま)という周囲からちょこんと飛びぬけた山(標高1,213m)がある。 なによりも、山とは思えないほど親しみのあるネーミングに、まずは引きよせられる。 その名前には、小学生のころ毎日歩いた通 […]

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