ここ数年、ホットサンドに不満をもっていた。
「挟んで焼いたら自由の香り」とばかりに、ホットサンドメーカーを開発したり(テンマク/マルチホットサンドイッチメーカーⅡ)、単行本の「ホットサンド 54のレシピと物語」(実業之日本社)を書いたけど、最近は、ホットサンドを作るたびに、僕の頭の中には「?」が浮かぶのだった。
それは、「もっとうまいサンドイッチが食いたい」という思いからだ。
で、パンの挟む側の面(サンドイッチの内側)も焼くことにした。
ひと手間増えるけど、まずホットサンドメーカーに2枚のパンだけを入れ、両面を焼く。
その焼き面をサンドイッチの内側にするのだ。
しかも、焼く前にたっぷりのバターをホットサンドメーカーの上に溶かす(カロリーを考えてる人はあしからず、、、)。
こうすることで、パンの内側はかりかりに焼け、挟む具材の水分がパンに染み込むことなく、サンドイッチ自体がぐちょぐちょにならない。
そうなのだ。この「ぐちょぐちょ感」こそが、僕がホットサンドに抱いていた不満だったのだ。
これこそが、ホットサンド革命なのだ。
B級グルメでしかなかったホットサンドを、A級に近づけるのである。
さて、話は変わってキューバサンド。
映画「シェフ」。
この映画を観たときから、キューバサンドをホットサンドメーカーで作りたい、と思っていた。
そんなとき、9月10日発売の雑誌「ガルヴィ」(実業之日本社)で、わがホットサンドレシピを紹介するという使命を与えられた。
ならば、キューバサンドに挑戦するしかないではないか!
ブラックペパーをすり込んだ豚肉(今回は生姜焼き用を使用)を、100%オレンジジュースとニンニクで、一晩漬け込む(ジップロックに入れ、冷蔵庫で)。
まずは、その豚肉を炒め(もちろんホットサンドメーカーを使って)、バターをたっぷり使って内側面を焼いたバゲットに挟んで、両面を焼くのだ。
挟む具材は、粒マスタード、チェダーチーズ、ピクルス。それに、焼き上がってから、生のレタスも加えた。
かりかりに焼けたバゲットに、ジューシィな豚肉と、熱々にとろけたチェダーチーズ。
そこに、ピクルスと粒マスタードの酸味。レタスの爽快感。
この組み合わせは、「これならいくらでも食べられるぞ!」という勇気をくれる。
こうして、キューバサンドとホットサンド革命が融合して、「チェ・ゲバラも大好きだった、、、かどうかは知らない『キューバ革命サンド』」が生まれたのだ。
またまた得意料理ができたなぁ。
わが「日本百名飯」入り確定のレシピが、またひとつ生まれたのだ。