謹賀新旅。ニュージーランド彷徨へ

謹賀新旅。ニュージーランド彷徨へ

新年早々から、ニュージーランド彷徨の旅へ出ることにした。 彷徨とはいえ、ほとんど昼寝の日々になるかもしれないけど……。

東京にいると「アル中」になってしまいそうなので、しばし旅へ出ることにした。 行き先は、ニュージーランド。 なぜ、ニュージーランドか? スペイン、ポルトガル、フランスあたりの地図を眺め、まだ見ぬ地へ想いをめぐらしてみたんだ […]

東京にいると「アル中」になってしまいそうなので、しばし旅へ出ることにした。
行き先は、ニュージーランド。

なぜ、ニュージーランドか?
スペイン、ポルトガル、フランスあたりの地図を眺め、まだ見ぬ地へ想いをめぐらしてみたんだけど、季節は冬だ。ピレネー山脈を越えようなどと安易に考えたら、アロハシャツじゃ凍え死んでしまうよな。
ということは、南半球か。

そういえば、はじめての海外旅は、ニュージーランドだった。もう30年以上も前のこと。
キャンプをしながら、2週間ほど南島をうろうろした。
その後も、なにかとニュージーランドを訪れた。北島も南島も。夏も冬も、春も。
カヤックでいろんな川を下ったし、何日もかけて山を徘徊したこともある。
冬には(日本は夏)、テレマークスキーを履いて雪山を旅した(けっこうハードな日々もあった)。
年末のある夜、そんなこんなの光景がわが酔眼に映ったのだ。
その瞬間、「そうだ。ニュージーランドへ行こう!」と、脳みその大奥の思考回路に、スイッチが入ったのである。

ニュージーランドの地図を眺めながら過ごした年末年始だった。

というわけで、旅の準備だ。
旅の道具選びは、いうまでもなく「何を持っていくかではなく、何を持っていかないか」を決めていくこと。
とはいえ、「ひとりで山を数日間うろつく」という程度の装備でいいので、それほど考えることもないか。
旅の基本的なものばかりだ。
ウクレレを持っていくかどうか、をかなり悩んだけど、今回はやめにした。
守るものが増えると、自由度が減るからね。

ずっと前にNZでもらった南島の南の果てのハット(山小屋)ポスター。これを物置の壁に貼っていたのがそもそもの間違いだったのか。

ちょっと残念なのは、iPhoneやkindleやデジタルカメラや、それに伴う充電コードなどなどの荷物が増えてしまったことかな。
紙の本を持っていくのをやめた。英和辞典もiPhone内に入ってるし。
便利さを優先することで、古い仲間を裏切った感がある。ちょっとばかりうしろめたい。

うっかりしてたのは、パスポートが切れていたこと。
師走の町を大慌てで、師の何倍ものスピードで走り、申請し、なんとか間に合った。
国際免許証も同様、これも走った。

バックパックは、70年代の匂いがする「リーベンデールマウンテンワークス」と「ネイタルデザイン」とのコラボレーションで生まれたストライプ柄。ブーツは、古いつきあいのダナーマウンテンライト。それにブルーダイヤのビーチサンダル。

「リーベンデールマウンテンワークス」は、70年代初頭にアメリカ西海岸(ワシントン州)で生まれたブランド。いろんなことを思い出しそうな、ノスタルジックな香りがする。

というわけで、いよいよ出発だ。
今回のニュージーランド彷徨旅は、3週間ぐらいの予定。
でも、……。
オールブラックスから「俺たちと一緒に『ワンチーム』でやろうぜ!」と声がかかれば、2023年のワールドカップ「フランス大会」まで、楕円ボールを手に、でかいやつらとともに汗をかいてもいいかな。
「あたしと一緒に、『Te Araroa(テ・アラロア)を歩こ!』と、旅するフランス娘が碧い瞳を潤ませ誘ってきたなら、南北縦断3,000kmのロングトレイルを歩いてもいいし。
ポニーテールのキィウィガールが、「大草原に小さな家を建てて、一緒に暮らしましょ!」と、ウインク(死語か?)してきたら、もう住み着くしかないな。

そんなわけで、風も吹かない毎日から逃げ出すべく。
ちょっくら、行ってきます!