今年も、手仕事に夢中!

今年も、手仕事に夢中!

「年が明けてから修理の日々である」と前回に書いた。 が、修理だけではなく、じつは手仕事でもの作りの日々なのだ。

 友人のまじ(真島辰也)さんは、なんでも自分で作ってしまう。  大きなものは、たとえば家。それに小物なら、革や布でバッグやケース。服までも。  コーヒーの焙煎も自分でする。はたまた、アップルパイまでも作ってしまうのだ。 […]

 友人のまじ(真島辰也)さんは、なんでも自分で作ってしまう。
 大きなものは、たとえば家。それに小物なら、革や布でバッグやケース。服までも。
 コーヒーの焙煎も自分でする。はたまた、アップルパイまでも作ってしまうのだ。

 まじさんの作ったアップルパイが、これまたうまい。甘さと酸っぱさが同居している。若い情熱と成熟した思考が、パイ生地に包まれているのだ。
 ティーンエイジのときのあの子との夜や、つい先日の昼下がりのデートが、同時に思い出される味なのだ(ま、それはさておき)。

 そんなまじさんの工房で遊んでいると、つぎつぎと制作意欲が湧いてくる。
 木はもちろん、布や革も。
 この材をもらって○○を作ってみようかとか、あれをこうしてこれをああしてこっちをこうしてとか、へんなギターも作ってみるかとか。
 そんなことを考え出すときりがない。
 これからの人生のすべてを「手作り」に費やしても時間が足らないだろうな。

工房「WORKS」で、「手仕事」にいそしむ真島辰也さん。

工房「WORKS」で、「手仕事」にいそしむ真島辰也さん。

 まじさんは、ときどきワークショップをやっている(ぼくのイベント『ムササビの夜』や『ウラヤマ・フェス』でもワークショップを毎回やってくれている)。
 そこで、革細工や帆布を使った小物の作り方を教えている(大人気のワークショップだ)。
 最近は、「モーラナイフのシース」や「スタンレーボトルのストラップ」作りワークショップを各所でやっているらしい。

2本の針でごつい革を縫う毎日。

2本の針でごつい革を縫う毎日。

 というわけで、それらの端材などなどをもらって帰り、わが家で「こつこつ」と夜なべをしている日々である。
 なんとか、オリジナリティを混ぜ込みながら。

形になってきたぞ。このスタンレーボトル0.47Lの「赤」は、日本未発売です。あしからず。

形になってきたぞ。このスタンレーボトル0.47Lの「赤」は、日本未発売です。あしからず。


最後に保革油を塗ればできあがり。お気に入り道具が、またまた増える。

最後に保革油を塗ればできあがり。お気に入り道具が、またまた増える。

 まずは、スタンレーボトル0.47Lのストラップを作ってみた。
 1本の糸の両側に2本の針をつけ、「ぐしぐし」と縫っていくのだ。
 続いて作ったのは、モーラナイフのウッドカービング用ナイフ120のためのシース。
 変な力が入るわ、手に針先が刺さるわ、細かいところは見えないわ……。
 で、肩こりな時間が過ぎていく。

手持ち用の短いストラップをつける。こんな感じで、グランテトラ用の革ストラップも作ってみるかな。

手持ち用の短いストラップをつける。こんな感じで、グランテトラ用の革ストラップも作ってみるかな。


肩掛け用に長いストラップも作った。車移動時は、ここに自慢のハンドドリップ・コーヒーを満タンにしていく。

肩掛け用に長いストラップも作った。車移動時は、ここに自慢のハンドドリップ・コーヒーを満タンにしていく。

 しかし、下穴をしっかり開けているのに、どうして縫い目が暴走するのだろう。
 明日なき暴走である。人生の不思議である。
 でも、暴走はしてもなんとかできるもんだ。暴走も味のうちだ。
 もちろん、実用レベルにはなんの問題もない。
 この先、使い込むほどにさらなる味が出るだろう。

モーラナイフのウッドカービング120には、プラスチックのシースがついてるんだけど、やっぱり自然が素材のシースがいいなと、これを作る。

モーラナイフのウッドカービング120には、プラスチックのシースがついてるんだけど、やっぱり自然が素材のシースがいいなと、これを作る。


首にぶら下げるようにした。最近、木細工は、前から使っている切り出しナイフと、このモーラナイフ120で、ほとんどをまかなっている。

首にぶら下げるようにした。最近、木細工は、前から使っている切り出しナイフと、このモーラナイフ120で、ほとんどをまかなっている。

 というわけで、ちゃんとした水筒の革ストラップやナイフのシースが作りたい人は、まじさんのワークショップに参加してみればいい。
「明日なき暴走」を望む人は、わたくしのところへ遊びにきてください。