つねづね、「餅こそが、外遊びの食材としては最高なんじゃないか!」と思っていた。
僕は、子どものころから餅が大好きだったのだ。
たいていは、七輪で焼き(わが幼少時代は、家で七輪に練炭を使っていた)、醤油をつけ、 さらにそれを軽く焼き。そして、頬張る。
いまもかわらず、このシンプルな焼き餅がいちばん好きだ。
そういえば、数年前に書いた『ホットサンド 54のレシピと物語』(実業之日本社)の中でいちばん好きなホットサンド(?)は、じつは「ネギ餅」なのだ。
最近は、餅をこれで食べることも多い。
そして、この季節となれば「お雑煮」である。
ま、これはいうまでもないことだけど、「わが家」のお雑煮がいちばんうまい!
僕の場合は、大阪生まれ大阪育ちのお袋が作ったお雑煮がいちばんうまい、ということだ。
子どものころ、正月は「お雑煮を食べるためにその存在理由がある」とさえ思っていたくらいだ。 (子どものころ、と書いたけど、いまも正月に実家へ帰るのは「お雑煮」のためかもしれない)
そういえば、七草雑煮もうまいなぁ。
鏡開きの餅は、おすましの雑煮だった。焼いて醤油をつけても、もちろんうまいし。
子どものころから30代ぐらいまで、年末には、いつも近所の家で餅つきをやっていたけど、最近はその習慣もなくなってしまった。
杵と臼の持ち主と仲よくならねば……。
正月が近づいてきたせいで、僕の頭の中は餅が支配しだした。
昨日、「年末年始を、陽だまりでのんびり過ごすための本を買おう」と本屋へ行ったら『お雑煮マニアックス』(プレジデント社)なる本を見つけた。
「これでもか、これでもか!」と、日本各地のお雑煮の写真とレシピ、それに「○○県のお雑煮って?」的な話が並んでいる。
さっそくレジへ。
いまは、家でよだれを拭きながら眺めている。
というわけで、お正月にキャンプへ行くなら、お雑煮しか考えられない。
日本全国のお雑煮が、キャンプ地に集まればおもしろいだろうな。
そのためにもまずはお袋の味を再現するために、この正月は「わが家のお雑煮」をじっくり味わいたい。
いつか、『日本百名飯』てな本を書きたいと思っている。
もちろん、「お袋のお雑煮」とホットサンドメーカーで作る「ネギ餅」が、ツートップである。
みなさん、よいお年を!