焚き火とカクテルの夜があってもいい

焚き火とカクテルの夜があってもいい

「カクテルが似合う男になりたい」 アメリカのハードボイルド小説を読むたび、そんなふうに思っていた。 ときには、カクテルな夜を過ごしてみたいと思うのだが……。

 ビールをひとりで静かに飲んでいても、「クール」な感じはあまりしない。  しかし、カクテルとなると、とくにジン […]

 ビールをひとりで静かに飲んでいても、「クール」な感じはあまりしない。
 しかし、カクテルとなると、とくにジンとドライベルベットのマティーニをひとりたしなんでいる姿は、これはもう「クール」以外のなにものでもない。
 が、外遊びのひとりの夜に、そんな気障なことはしないのだ。
 いや、したくないのだ。
 やはりカクテルは都会の深夜の飲物、という感じが強い。

 と思っていたら、スタンレーからカクテルな夜を過ごすための独創的なシェイカーが発売された。
 スタンレーといえば、創業100年以上の真空断熱ボトルのトップメーカーだ。色使いや形にノスタルジックな匂いがあり、僕もいくつものスタンレー商品を使っている。野外でも都会でも。
 そんなスタンレーが、わが物欲心くすぐる商品をまたまた発表したのだ。

ジガーキャップは、約14ml(1/2オンス)、約32ml(3/2オンス)に目盛りがついている。フルに入れると約56ml(2オンス)となる(僕の実測です。分量は正確じゃないかも……)。

ジガーキャップは、約14ml(1/2オンス)、約32ml(3/2オンス)に目盛りがついている。フルに入れると約56ml(2オンス)となる(僕の実測です。分量は正確じゃないかも……)。

 カクテルセットの名前は、「ハッピーアワーシステム」。
 計量カップになるふたとダブルウォールのステンレスカップがふたつ。果汁しぼり器とカクテルシェイカーがセットになっている。しかも、それらすべてがシェイカー内に収まってしまう。
 手にして眺めているだけで、「幸せなとき」が過ごせそうな商品なのである。

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シェイカーに氷をぎっしり詰めて、顔の横で振る。カクテルは、バーテンダーになりきって作らないとだめだ。

シェイカーに氷をぎっしり詰めて、顔の横で振る。カクテルは、バーテンダーになりきって作らないとだめだ。

 これで作るカクテルは、小粋なジャズを聴きながらひとりで気障に飲むものではない。なぜならカップがふたつついている。
 焚き火を前に女の子とふたりでソルティドッグを、という幻想を抱いてしまうのである。
 そこでさっそく、前々から気になっていた女の子を「カクテルなキャンプはどう?」と誘ってみたのだ。

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ステンレスカップのふちをライムで濡らし塩をつける。そこにテキーラと生しぼりライムをシェイクしたカクテルを注ぐ。気障な飲み物なのだ。

ステンレスカップのふちをライムで濡らし塩をつける。そこにテキーラと生しぼりライムをシェイクしたカクテルを注ぐ。気障な飲み物なのだ。

 でもよくよく考えてみると、焚き火とカクテルなんてのは、「下心」の塊のような組み合わせではないか。
「ハッピーアワーシステム」を前に、テキーラの分量を慎重に測ったり、ライムを力強く絞ったり、シェイカーを顔の横で振り回したり……。
 がんばってソルティドッグ・コリンズをテキーラベースで作ってみたけど、やっぱりあまりにも「気障」すぎるようだ。
「このおじさん、バッカじゃないの!」てな顔して、彼女はあきれている。
 どうやら、スタンレーが思うところの「ハッピーアワー」と、僕が抱く「ハッピーアワー」には、ちょっとした隔たりがあるようだ。

このセットには果汁しぼりがついているので、オレンジやグレープフルーツなどを大量に買い込みたくなる。キャンプの朝にうれしいフレッシュジュースが味わえるのだ。

このセットには果汁しぼりがついているので、オレンジやグレープフルーツなどを大量に買い込みたくなる。キャンプの朝にうれしいフレッシュジュースが味わえるのだ。

スタンレー「ハッピーアワーシステム」=¥6,912 0.59Lのシェイカー、約200mlのダブルウォールグラス×2、目盛りつきキャップ、果汁しぼり器。8.4x22.2x8.4cm、525g。

スタンレー「ハッピーアワーシステム」=¥6,912
0.59Lのシェイカー、約200mlのダブルウォールグラス×2、目盛りつきキャップ、果汁しぼり器。8.4×22.2×8.4cm、525g。